焙煎度合別ペーパーフィルター

＜消費者が迷わないように考えられたペーパー＞

２０１９年のSCAJでブースのお邪魔してから、当店のメインの販売器具メーカーとなったCAFECさん。
このブースの訪れた時、衝撃的なアイテムを見つけてその場でしばらく話し込んでしまいました。

焙煎度合別ペーパーフィルター

これまでペーパードリップで使用するペーパーフィルターは、漂白と無漂白の違いや紙の臭いについて、またはそれぞれのメーカーのペーパーでお湯が落ちる速度が違うなど、いろいろ言われてきました。

合わせて愛好家の間でいろいろ検証がされていましたが、どれも再現性に乏しくしっくり来ませんでした。
CAFECさんは元々、円錐形ペーパーの製造を請け負っている会社なので、ペーパーフィルターについて知り尽くしています。
このメーカーから、満を持してコーヒー豆の焙煎度合に合わせて抽出速度を変えたペーパーが登場したのです。

ペーパーには、「浅煎り用」「中深煎り用」「深煎り用」の３タイプがあります。

＜ペーパーの密度とクレープ加工で調整＞

ペーパーフィルターの違いは、素材となるパルプの密度と表面に施された「クレープ加工」によって変わります。

パルプの密度については専門ではないので詳しくは解説できませんが、イメージとしてはペーパーの網の目の大きさ、粗さの違いと言い換えることができそうです。

目が粗ければ落ちるのが速い。ということは、抽出時間も早くなりそうだ。
目が細ければ反対に遅くなる。ということは、抽出時間も長くなりそうだ。

と想像できます。
抽出時間は味の濃さに直結しますから、淹れたコーヒーの味にも影響があるということです。
それともう１つ重要なポイントの「クレープ加工」。

ペーパーフィルターは、表面を触ってもらうとシワがあってザラザラしますが、これは実はわざと加工して付けているのです。
何もしないと内側も外側もツルツルで、このザラザラを付けると、抽出速度が変わるというのです。

＜３種類のペーパーの違い＞

それでは、紙の密度とクレープ加工を踏まえて、３種類のペーパーの違いを見てみましょう。



こうしてみると、浅煎りが最もゆっくり抽出されて、次に深煎り、最も速いのが中深煎りのように見えます。
実際に同じ豆を使って淹れ比べしてみると、基本的にはその通りの濃度感になります。

この３種類に加えて、CAFECさんの標準的なペーパーである、アバカペーパーを加えた時の印象がこちらです。

これは同じ条件で淹れ比べした時の濃度だけの比較ですので、細かいニュアンスは淹れ方などで変わってきます。
それぞれのペーパーの当店の感想も書いておきましたが、ぜひ皆さんもご自分で試してみてください。

一つ言えるのは、確かにそれぞれの焙煎度合に合った豆を使うと、バランスが取れて飲みやすいコーヒーが淹れられます。

＜メーカーさんは飽くまで初心者のために＞

この焙煎度合別ペーパーフィルターは、第一印象は「なんてマニアックなアイテムだ」と思うかもしれません。

ですが、CAFECさんは飽くまでドリップ初心者のために作ったと仰っています。

「初心者の方はドリップポットを使っても注ぐお湯の量を上手にコントロールできない。
また、全ての人がコーヒーに詳しい訳ではない。
なので、手持ちのコーヒー豆の焙煎度合に合わせて、CAFECのフラワードリッパーとこの焙煎度合別ペーパーフィルターを組み合わせて使ってもらえれば、湯量をそこまで細かく考えなくても美味しく淹れられるように設計している。」

今回のペーパーフィルターについて、こう仰っていました。
飽くまで初心者に優しい器具を目指しているメーカーさんです。

もちろん、既にコーヒー好きの方には検証し甲斐のある面白いアイテムです。
ぜひ、お試しください！

※ペーパーフィルターを含む器具類は、発送方法で「メール便」はご利用頂けません。
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