グアテマラ　ペニャ・ブランカ農園　パカマラ、マラゴジッペ（ウォッシュド）

＜グアテマラの新エリア＞

この農園は当店にとっては初登場なのですが、場所が「エル・プログレソ」という地域にありまして、この地域の農園としても初登場となります。

場所としては、首都のグアテマラシティの北東方面で、グアテマラのコーヒー生産地域は８つに分けられているのが基本なのですが、そのどのエリアにも属さないのだそうです。

強いて言えば、コバン方面ではあるのですが、コバンとヌエボオリエンテの間くらいという「そんな場所でもコーヒー育ててたのですね」という感じの場所になります。

＜UCCさんの品質コンテスト豆＞

先に販売を開始していた「ベトナム　ゴ・ティ・ムイ」と同じなのですが、こちらのコーヒーもUCCさんが独自に行っている「品質コンテスト」の入賞豆となります。

零細生産者の生産継続に寄与することを目的としたコンテストで、ベトナムは納得性がありますが、既に有名生産国であるグアテマラでも行っているというのは興味深いですね。

今回のコーヒーは、グアテマラのコーヒー協会であるANACAFEがあらかじめ選考したコーヒーに対して、UCCさんが最終選考で順位を付けるという形で行われまして、このコーヒーは２位を獲得しています。

＜ピーチの風味とクリーミーな舌触り＞

今回もいくつかのコーヒーの中から選べたのですが、この豆にした理由は、大粒品種らしいピーチ、マンゴーといった風味が感じられたからです。

このコーヒーの品種は、パカマラとマラゴジッペ。どちらも大粒品種です。
写真の左がパカマラ。真ん中は一般的なサイズの豆で、右はエチオピアです。
比較的小粒なエチオピアと比べると、倍くらい大きいのが分かります。

これまでも当店では大粒品種を扱っていますが、多くは丸みがあってマイルドな風味。 でも一部の実力のある農園からは、ピーチやマンゴーといった個性的な風味が出てきます。

このタイプはあまり見掛けられないこと、この風味が出ていても既に有名になっている農園であるため、価格が高くなる傾向があるという点で、なかなか入荷できないので、常にアンテナを立てているコーヒーなのです。

そして今回のコンテスト豆の中に、この風味を感じつつ現在のスペシャルティコーヒーの価格としては大きく違いのない豆があったのです。
これは買わなければ。ということで何とか１箱だけ買い付けることができました。

入荷して自分で焙煎してみると、これまでの同じタイプの大粒品種と多少ポイントは異なりますが、やはりピーチの風味が感じられます。
マンゴーなどのトロピカルフルーツ感はたまに出るくらいでしょうか。

一方で、とてもクリーミーな舌触りのコーヒーで、焙煎次第な所もありますが、個人的にはこのトロみも少し出していきたいなと思うまったりとした感触があります。

ということで、焙煎度合はシティローストです。

どちらかと言うと、あまり深めにならないように気をつけて焙煎をしています。
浅めの焙煎になると、舌触りのまったり感が少なくなって、酸がジューシーになるので、これはこれで楽しめます。

こういった新しい生産者の発掘というのは、個人的にはとても好きなので、良いコーヒーを見つけるとすぐに飛びついてしまうのですが、これまでたくさん扱ってきたグアテマラでも、こういったコーヒーがあると思うと、まだまだ楽しめる可能性はありますね。

【豆についての情報】

生産国：グアテマラ
地域：エル・プログレソ
品種：パカマラ、マラゴジッペ
精製：ウォッシュド