ホンジュラス　ラス・モラス農園　カツアイ（ウォッシュド）

＜いよいよホンジュラスもレギュラー化＞

２０１９年の中米出張で訪問したホンジュラス。

そのおかげで１９～２０シーズンは９ヵ月連続で新豆がホンジュラスになるという状況になりました。
この「ホンジュラスシリーズ」を通して、店主自身もホンジュラスのコーヒーのポテンシャルの高さを感じましたし、これからもホンジュラスコーヒーを紹介していきたいと思いました。

２シーズン続けて「エル・ドゥラスノ農園」を販売していましたが、今シーズンは入荷されないとのことで、どうしようかと思いましたが、現地でカッピングした情報が活きました。
入荷できる豆の中から、当時の評価が良かったコーヒーを今シーズンも選びました！

＜ホンジュラスコーヒーのキーパーソン＞

このコーヒーももちろんですが、ポテンシャルの高いホンジュラスのコーヒーに出会えたのは、中米出張をアテンドしてくれたロニーのおかげです。
ここで改めて、紹介しておきます。

ロニーは前はホンジュラスコーヒー協会（IHCAFE）の研究室室長というお偉いさんでした。
その後独立して、RAGA COFFEEを立ち上げて、自分の農園も持ちながら生産者の指導、新たな生産者の開拓をしながら輸出までを手がけています。
今回のコーヒーも、ここでカッピングしたものから選びました。

ホンジュラスのスペシャルティコーヒーでは、かなりのキーパーソンだと思います。
彼はスペシャルティコーヒー生産を通して、生活が安定する生産者を増やしたいのだと感じました。

彼の助言を素直に聞いて、見事にCOE２位（落札価格は１位）になったブエナ・ビスタ農園のエルナンさんや、現地を訪問したサンティアゴ・プリングラの新しい生産者たちは、間違いなく素晴らしいコーヒーを作ります。
土地のポテンシャルとしても非常に高いです。

これだけの風味や個性を持つホンジュラスコーヒーが、日本ではイマイチ認知されていません。
直接訪問した時でないとなかなか買い付けできませんが、当店はホンジュラスを推していきます！

＜ホンジュラスの標準がそもそも上質＞

ホンジュラスのレギュラー化第１弾は「エル・ドゥラスノ農園」だったのですが、この上質なホンジュラスの基本を引き継ぐために白羽の矢を立てたのが、このラス・モラス農園です。

決めた理由は、エル・ドゥラスノ農園と生産している村や品種、精製方法が同じだったということ、当時のカッピングの感想がよく似ていたからです。

それでも自分で焙煎するまではドキドキするものですが、思い切って入荷して正解でした。

淹れたてから冷めるまで終始バランスの良い飲みやすさがあるのですが、要素ごとに分解してみると、コクがしっかりしていることが分かります。

チョコレートをイメージさせるコーヒーとして標準的な風味ですが、これをベースにして明るさのある酸が爽やかさを感じさせて、全体の風味を重くなり過ぎないようにバランスを保っていますね。
そして上質なホンジュラスに出てくる、フローラルな香りもあります。
コロンビアやケニアのコーヒーに通じるような香りで、とても心地よいですね。

焙煎度合は、深めのシティローストにしてあります。
全体の印象でピントの合ったハッキリとした輪郭感があって、キリっとしたコーヒーに仕上がっています。
この輪郭感は標高の高さを感じさせるのですが、そもそもこういった上質なコーヒーがどんどん出てくるのがホンジュラス。
そのコーヒー生産地としてのポテンシャルの高さを感じざるを得ないですね。

【豆についての情報】

生産国：ホンジュラス
地域：ポッソ・ネグロ
品種：カツアイ
精製：ウォッシュド