ペルー　ミラフローレス農園　ゲイシャ（ナチュラル）

【真夏にゲイシャを。】

これまで「ゲイシャ」と言えば、年末の特別豆として販売するのが、もはや風物詩的な感じになっていましたが、今年は真夏にもリリースしてみました。 
まあ、きっかけは卸販売のリクエストがあったからなのですが、せっかく真夏にゲイシャを仕入れる機会なので、当店でも販売してみようと思いチャレンジしました。

コーヒー豆販売としては夏は落ち込む季節ではあるのですが、今年の夏は一段と蒸し暑いですし、ジューシーで爽やかなコーヒーで過ごしていただきたいです。

【ミラフローレスからもう１種】

この時期になるとゲイシャはあまり種類が残っていないのが、普段販売しない理由でもあるのですが、今年は「ペルー　ミラフローレス農園」のゲイシャがまだ辛うじてありましたので、残りを確保しました。

現在ティピカのウォッシュドを販売している農園ですが、このティピカがすごくしっかりティピカらしさを表現していて店主はとても気に入っていますし、農園としてもかなりポテンシャルが高いと見ています。

今シーズンはその農園のゲイシャもあることはサンプルを試していたので知っていました。 価格もゲイシャとしてはかなりお値打ちでしたので、今回はこちらの豆を選びました。

【かなりクセ強めのゲイシャ】

ティピカはウォッシュドでしたが、このゲイシャはナチュラル精製になります。
入荷後改めてテスト焙煎しましたが、これはかなり個性の強い豆です。
かなり味噌や醤油っぽい「発酵食品」系の個性で、もはや「クセ」と言った方が良いかもしれません。

ナチュラル精製という情報ではありますが、こういった風味は「アナエロビコ精製」に出ることが多くて、普通のナチュラル精製で出ている豆に出会ったのは初めてです。 かなり強発酵のナチュラル精製だとは思いますが、実際のところどうなのかは判断できないですね。

ただ、ゲイシャと見た時に、そのポテンシャルはとても高い豆だと思いました。 しっかりゲイシャらしい酸とフレーバーを持っているのに、強すぎる精製のため、少しでも焙煎が深く入ってしまうと、ゲイシャの風味が消えて精製の風味が強くなってしまいます。

ということで、焙煎度合はミディアムローストにしましたが、かなり浅めのミディアムローストです。

焙煎度合だけ見るとかなり浅煎りに感じますが、実際の風味はゲイシャらしさを優先して、精製の風味はあくまでオマケというか、アクセントくらいのバランスにしています。
ゲイシャの華やかな香りとジューシーな酸を感じつつ、余韻にナチュラル精製の果実味が出るようなバランスで、できるだけ発酵食品っぽくならないような焙煎にしています。

店頭ではアイスコーヒーでご注文される方もいらっしゃって、ちょっと甘酸っぱいフルーツジュースっぽくもなって、この暑い夏にピッタリです。 もちろん、ホットで淹れても爽やかさがありますので、真夏でも快適に楽しめます。

来シーズン、この豆のウォッシュドが来たら、また販売したいですね。

【豆についての情報】

生産国：ペルー
地域：アマゾナス県ウチャバンバ郡
品種：ゲイシャ
精製：ナチュラル