ペルー　ミラフローレス農園　ティピカ（ウォッシュド）

【探していたペルーの豆！】

当店は中米のコーヒーが多く、南米は種類が少ないのですが、ペルーの豆は何かないかいつも探しています。

２年ほど前にとても良い品質のコーヒーを入荷したのですが、その頃から業界全体でペルーの品質の良さが注目されていたようで、人気が上がって入荷しづらくなってしまいました。

なかなか良い豆と巡り合うチャンスがなかったところで、「え？こんなタイミングで届いたの？」というちょっと遅れて仕入れ元に入ってきた豆がありました。

こういう取り合いにならなそうな豆を発掘するのが大好きな当店としては、試さない訳にはいかなかったのでサンプルをいただいたのですが、これが大当たり！

久しぶりに入荷するペルーの豆として決めました。

【ティピカとしても質の高い風味】

ペルー産という意味でも良いのですが、品種が「ティピカ」ということで、これもまた当店としては外したくないコーヒーなのです。 ハワイコナやブルーマウンテンがこの品種で、日本ではとても好まれる風味を持っているのですが、生産者にとっては手間がかかる上に収穫量が少ないという厄介な品種。生産量は減っていく傾向にあります。

また、当店がティピカに求める風味を持っているコーヒーを探すのはなかなか難しく、必ずしも毎年入荷できるとは限らない中、この「ティピカ枠」も満たしてくれるコーヒーになっています。

ティピカは全体の風味バランスが素晴らしくて上品さが漂う品種です。ハワイコナ系は香ばしさもあって華やかな印象で甘みもあります。

ブルーマウンテン系のティピカはもう少ししっとり上品な風味傾向なので、当店としては元気さを感じられるハワイコナ系を好みます。今回、ペルーのティピカは初めてですが、ハワイコナ系の風味で豆の品質もとても良いと感じました。

【シティローストでとにかくバランス良く】

そんなペルー産のティピカですが、ど真ん中のシティローストに焙煎しています。

このコーヒーはポテンシャルが高いので、焙煎で何か小細工をする必要はないでしょう。 バシッとバランスの良いシティローストに仕上げて、横綱相撲をさせようと思います。

この豆を焙煎していて改めて気づいたことは、ティピカの余韻に残る甘さはブラウンシュガーのように感じるなあということです。

明るい酸の質や舌に感じるスムースな質感も上品さを思わせますが、この余韻の甘さもこれに一役買っているように感じました。

【豆についての情報】

生産国：ペルー
地域：アマゾナス県ウチャバンバ郡
品種：ティピカ
精製：ウォッシュド