グアテマラ　サンタ・フェリーサ農園　ティピカ（ナチュラル）

＜生産者の熱意を教わった農園＞

このサンタ・フェリーサ農園のコーヒーを扱うのは数年ぶりになってしまいましたが、店主にとっては生産者の基準になっている農園です。

初めて訪問したのは、2016年。そして２回目が2019年。唯一、２度訪問している農園です。
こちらが農園主のアナベルさん。

初めて訪問した際は、忙しそうだったので少し手選別を手伝って「サンタ・フェリーサ農園で働いた初めての日本人」となったのは懐かしい思い出ですが、とにかく棚に積まれたサンプルの量に圧倒された覚えがあります。

収穫日や乾燥日数など、それぞれにロット番号を振って管理していて「そこまでしたら大変でしょう？」と聞いたら「大変だけど、やらないと分からないからねえ。」とサラッと返されたのが「生産者の品質への熱意」を教えられた瞬間でした。

それから３年後にもう一度訪問しているのですが、その間にこの農園は現地の品評会であるCOEに２位→１位と２年連続で結果を残したのです。

再度訪れたサンタ・フェリーサ農園は、コーヒーの乾燥場であるパティオにアフリカンベッドが並べられ、小さいですが乾燥機まで導入されていて、COEに勝つというのはこういうことかという変化も教わりました。

この生産者の品質への熱意は当店でも常に意識していますし、この農園のコーヒーをいつ焙煎しても釣り合えるようにというモチベーションになっています。

＜甘酸っぱい果実感と圧倒的エレガントさ＞

この農園のコーヒーは、その熱意を表すかのようにいつも品質の高さを感じさせてくれます。

最も感じ取れるポイントは、クリーンさです。 不快に感じる渋みや雑味のようなものは一切感じさせない滑らかさがあり、風味を引き立たせる土台になっていますが、これをナチュラル精製で実現するのはかなり難しいです。

生豆でも焙煎豆でも、欠点豆が信じられないくらい少なく、焙煎人としていろいろなコーヒー豆に触れている立場としては、感動するレベルです。

そして、ナチュラル精製由来の果実感の強度もとてもちょうど良いです。 ラズベリーのような甘酸っぱさですが、若い赤ワインのようにも感じられます。

焙煎度合は、シティロースト。
久しぶりにこの農園のコーヒーを焙煎しましたが、以前と同じくらいの焙煎度合でも、それ以上の品質の高さを感じられて、まさに「エレガント」というコメントを付けたいコーヒーです。

改めて、この農園のコーヒーは当店の理想を叶えてくれると思いますので、やはり素晴らしいの一言です。

【豆についての情報】

生産国：グアテマラ
地域：アカテナンゴ
品種：ティピカ
精製：ナチュラル