パナマ　ママカタ農園　カツーラ、カツアイ（ウォッシュド）

＜ひょんなことからパナマ復活！＞

今シーズンのラインナップを考えていて、当店の「ティピカ枠」の後継について悩んでいました。
現状の「グアテマラ　ハスミネス農園」は完売してしまい、次のクロップがまだ確認できていないのですが、このような風味の豆が欲しかったのです。

それともう一つ。昨シーズンはそのハスミネス農園に切り替わった影響で、パナマの豆がなかったのがずっと引っ掛かっていました。
ただ、パナマの豆というのは最近ではゲイシャだらけで、ゲイシャ以外の品種のコーヒー、しかもウォッシュドとなるとかなり見つけにくい状況です。

そんな中、今シーズンのクロップが取引先で並び始めた矢先に目の端に入ったのが、この「ママカタ農園」です。

当店では２年目くらいに一度扱った以来でしょうか。まさかこのタイミングでひょっこり、ママカタ農園のコーヒーに出会えるとは。
パナマはボケテ地区の有名農園の１つです。サンプルも取らずに、すぐ入荷を決めてしまいました。

＜香ばしく、明るさもあるベーシックなパナマ＞

品種はカツーラとカツアイの混合ロットのようで、願わくばティピカが欲しかったですが、そこはわがまま言いません。

焙煎して飲んでみると、およそ２年ぶりの懐かしいパナマのコーヒーの風味に癒されました。

パナマのコーヒーには独特な香ばしさがあると考えています。
特にボケテ地区のコーヒーに共通して出る印象がありますが、このコーヒーにもしっかり出ています。ビスケットを思わせるようなこんがりした香ばしさです。

その一方で、パッと明るい印象を与えるキレの良い酸があるのも、上質なパナマの特徴です。

このコーヒーは、どちらも素晴らしいバランスで持っている、とても上質なベーシックパナマと言えるでしょう。

焙煎度合は、シティロースト。

当店で扱っている焙煎度合のど真ん中辺りを狙っていて、香ばしさを感じさせる香りとコク、後味を爽やかにする明るい酸のバランスが最も良いところで表現しています。

ティピカ枠のことは全く解決になっていませんが、今の時代にこんなベーシックなパナマを楽しめるだけで、もう十分です。

【豆についての情報】

生産国：パナマ
地域：ボケテ地区
品種：カツーラ、カツアイ
精製：ウォッシュド