ニュース ブログ

【店主のクドバナ・その8】ずぼら点滴抽出にハマってます。

投稿日:

みなさん、こんにちは。久しぶりにクドバナを書きたいと思います。
クドバナとしては昨年9月のナナハン焙煎機を触ってきた話以来ということで、随分放置してしまいました。

今回の話題は、最近ハマっているオリジナルの点滴抽出についてです。
先日、軽くSNSに投稿したのですが、もうちょっと詳しい解説やポイントを加えて紹介します。

 抽出の基本情報

最初に言っておきますが、今回紹介しているコーヒー豆の量や抽出量、抽出にかける時間は飽くまで目安です。
これを必ず守らないとダメということではありません。これを基準にして、好みに合わせて調節してくださいね。

豆の量:20g
挽き目:中挽き(普通にペーパードリップ用くらい)
抽出量:100ml(2倍希釈にするので、完成は200ml)
抽出時間:およそ7~8分
使用器具:富士山ドリッパー(円錐形ドリッパー)

この淹れ方の特徴は、ペーパードリップなのにネルドリップのようなトロっとした油分を感じる質感になることです。
コク感も強く出てどっしりとした濃厚なコーヒーに出来ます。
それと同時に、淹れている最中に守らないといけない時間などがないので、気楽に淹れられることです。
僕も毎回時間などを守らず適当に淹れているので、ずぼら点滴抽出と呼んでいます。

では、淹れ方を見ていきましょう。

ずぼら点滴抽出のやり方

以前、SNSにアップした写真に沿って解説していきます。

まずは抽出準備は普通のペーパードリップと同じです。
20gの豆を挽いて、ペーパーに入れたら平らになるようにドリッパーを振って整えてください。
お湯の温度も特に気にする必要はないですが、大体90℃くらいで良いかと思います。

ドリップポットにお湯を入れてたら、お湯を普通に注ぐのではなく、点滴でコーヒー豆に落としていきます。

点滴のサイズは特に気にしなくて良いですが、細かすぎるよりも大粒で落とした方が楽です。
点滴を落とす場所は一か所ではなく、全体にまんべんなく落とすようにしてください。

サーバーにコーヒー液が落ち始めたら点滴ストップ。ここから2~3分放置します。(上の写真は、放置中のもの)

もうそろそろいいかな?と思ったら、2回目の点滴をします。

この頃になるとコーヒー豆の表面が乾いていますから、2回目はその表面をもう一度潤す程度で大丈夫です。
コーヒー豆の表面を潤したら、2回目の放置時間です。ここでも2~3分置いておけばよいでしょう。

2回目の放置時間もそろそろいいかな?と思ったら、今度は点滴ではなく、細いお湯を注いでいきます。

注ぐ量は、一気に注いでも大丈夫ですが、この淹れ方の特徴はトロっとした感触なので、それが一層出る方法にしましょう。
細いお湯をコーヒー豆の高さが上がらないくらいに注いで、止めます。(上の写真くらい)
抽出されたコーヒー液がサーバーに落ちると、ドリッパーの中の水位が少し下がるので、下がった分だけまた注ぎます。

これを4~5回くらい繰り返すと、抽出されたコーヒー液が100mlになるので、そこまで来たらドリッパーを外します。

これをお湯で2倍に希釈したら完成です。
希釈するお湯は、ドリップポットに残ったお湯でも良いですが、もう一度沸かしたお湯で希釈するとより温かいコーヒーができます。

ずぼら点滴抽出のポイント

この抽出方法ならではのポイントがありますので、紹介します。

1.放置時間は適当で良い。

「適当」なんて書くと怒られそうですが、放置する時間は2~3分と決める必要はありません。
2分以下でもいいですし、5分放置しても問題ないです。
1回目と2回目の放置時間を同じにする必要もありません。
ただ、放置時間が短いほど、味があっさりとしますし、長いほどどっしりとコクが強くなります。
好みに合わせると良いでしょう。

2.豆の量と挽き目だって適当で良い。けど、傾向はある。

一応、最初に20gと書きましたが、これを守る必要もありません。
ただ、少ないよりは多い方が失敗は少ないだろうと思います
それと、豆の挽き目も細かくするよりは粗くした方が淹れ方に合ってると思います。

ちなみに、あまりに古い豆で淹れる時は、かなり粗く挽いて、豆を増やすと良いです。
豆の量はいつもの1.5倍とか2倍でも良いです。
その分、お湯を細く注いでいくところでちょっと多く注ぐなどして抽出時間を短くしてみてください。
要は、豆からエグ味が出る前に抽出が終わって、必要な濃さのコーヒーができれば良いので、そのための工夫です。

3.古くなった豆、深煎りの豆の方が向いている。

ネルドリップで淹れたようなトロっとした感じになるので、コクや苦味のある深煎りの豆の方が相性が良いです。
しかも、淹れる時に膨らまないくらい古くなった豆の方がコクが出るようにも感じます。
焙煎したての新鮮な豆や浅煎りのコーヒーはフレッシュさや爽やかさを楽しむものだと思いますので、この淹れ方の重厚さと合いません。
もちろん、この淹れ方をするとちょっとトロっとなるのですが、「う~ん、別にこれじゃなくていいな。」ってなります。

何かしながらでも抽出できるのが良い。

現在、この淹れ方で気にしていること、気づいたことはこれくらいです。
放置時間が適当で良いので、僕も何かしながら淹れています。
たまに淹れてることを忘れて5分くらい放置してしまうことがありますが、全然大丈夫ですよ。

失敗しないコツは、放置時間よりも細く注ぎ始めた後は時間をかけ過ぎないことですね。
そこから先は、サーバーに落ちるコーヒー液が途切れないように注いでください。

測りもストップウォッチも使わないのがカフェカホン流ですが、また一つ、引き出しが増えました。
細かい決め事なんて要らない!めんどくさい!という方は、ぜひお試しください。

-ニュース, ブログ
-, ,


  1. Nakamura より:

    どうもご無沙汰しております。
    ひとつ疑問があって。
    点滴→放置を、なぜ2回繰り返す必要があるのでしょうか?
    2回やらないと全体にお湯が行き渡らないのなら、最初の点滴を少しだけ注意深くやってみたらどうでしょうか。
    円錐ドリッパーで点滴やる人には、以下のやり方が一般的だと思いますが。
    まず、真ん中だけに、ゆっくりポタッポタッと、最初のコーヒー液が落ちてくるまで続ける。
    真ん中が通ったら、徐々に周りの方へ同心円を描くように、点滴のスピードも上げつつ広げていく。
    つまり、コーヒーの層が一番厚い中心にまず道を通して、それから徐々に周りに広げていくやり方です。
    横から見てると、ペーパーが下の先端からゆっくり上に濡れていくように見えます。
    このやり方なら、1回の点滴ですべての粉にお湯を行き渡らせることができるはずです。
    点滴→放置も、1回で大丈夫だと思いますけど。

    • hiramura より:

      中村さん、コメントありがとうございます。ご無沙汰しています。
      これについては、活字ではちょっと伝えにくいですが、がんばって書いてみます。

      まず、今回のオリジナル点滴は「抽出は、途中で一時停止できる」という僕の仮説の上に成り立っています。
      抽出途中で、お湯を注がずにドリッパーから抽出液が落ちない状態であれば、抽出は進むところまで進んだら一旦止まるということです。
      この時、ドリッパー内のコーヒーの風味を作る成分は飽和状態になっていて、それ以上抽出されない状況なのだろうと推測しています。
      放置時間を2~3分以上はどれだけ放置してもそんなに変わらないと言っているのは、このためです。

      これを再度進めるには、またお湯を注げばよいのですが、今回のオリジナル点滴で2回に分けて点滴しているのは、2回目の点滴では抽出を少しだけ進めたいからです。
      飽和状態のとても濃くなった抽出液をサーバーに落とすと、ドリッパー内はまた成分が抽出される余裕ができるので、その分だけ抽出が進みます。
      その分、さらにしっかりした味の抽出ができると想像したからです。

      実際に、今朝1回点滴と2回点滴で飲み比べしてみました。使用した豆、挽き目、抽出量などは同じです。
      おっしゃる通り、1回だけでも十分な濃度のコーヒーができました。
      ただ、今回僕が出したかったのは、トロっとした油分を感じる質感だったので、その点からすると2回点滴をした方が少しだけ強くなりました。
      時間がなかったのでここまでしかやっていませんが、この質感をもっと求めるなら、3回、4回と分けてみても良いかもしれません。

      円錐形の一般的な点滴の方法で淹れた時の味も好きですが、今回は狙っているものが違うので、違う淹れ方をしています。
      イメージとしては松屋式に近いのかなと思っていますが、結果的にネルで淹れたような味になったので、そちらを重視しています。
      今回は「こんな淹れ方もできましたよ」という紹介的なものなので、数字的、理屈的に証明できるものはありませんので、ご了承ください。

  2. Nakamura より:

    返信ありがとうございます。
    意図はよくわかりました。考え方も間違ってないと思います。
    とりあえず、自分でもやってみました。
    使ったのは、焙煎から1ヶ月以上たった パプアニューギニア(加藤珈琲)20g 粗挽き。
    放置時間は、3分、3分で。
    けっこう重たい感じのコーヒーになりますね。
    確かに、コク感と舌ざわり(マウスフィール)は、ネルで淹れた感じに近いと思います。
    ただ、雑味の出方は、ネルとはだいぶ違います。
    焦げ風味のちょっと刺激的な苦味と、飲み込んだ後に舌に残る渋味が、前面に出てきて目立つ感じになりますが、同じ豆をネルドリップで淹れると、これらの苦味渋味がかなり効果的に抑えられて、口当たりマイルドで後味の良いコーヒーになります。

    このネルドリップの「濃さとコク感を保ったまま、雑味を選択的に和らげてマイルドなコーヒーにする」という特長が、ペーパードリップではどうやっても再現できないんですよ。
    じつはこの半年くらいの間、「ネルドリップとペーパードリップの本質的な違いは何か」「ネルで淹れたコーヒーの風味をペーパードリップで再現することはできないのか」というテーマを、私はずっと考えていて、思いつくままにあれこれ実験もしてきました。
    その結果、世間でよく言われているようなオイルの有り無しというのは、じつは些細な問題でしかなく、本質的な違いは別なところにあると気づいた次第です。
    ネルの最大の長所は、上にも書いたように「濃さとマイルドさの両立が可能なこと」です。
    ペーパードリップでは、古い豆で雑味感を抑えようとすると、どうしても抽出時間を短くしてサラッと淹れるしかない。
    すると必然的にコーヒーは薄くなり、コク感は失われ、味のバランスは酸味側に傾く、ということになります。
    また、松屋式のように、ドリップ前半のうま味の多い部分だけを使うという抽出方式でも、ネルほど雑味を抑えることはできません。
    特に焦げ風味の苦味については、松屋式でもまったく効果が無いようです。
    どんなドリッパーを使っても、どんな淹れ方をしても、ここんとこがどうしてもクリアできない壁ですね。
    なぜネルドリップだと濃さを保ったままマイルドなコーヒーができるのか、そのメカニズムについては、正直まだ見当がつきません。
    これからの検討課題です。(まだ先は長そうです。)

    • hiramura より:

      中村さん、実践およびコメントありがとうございます。
      偶然にも同じようなことに取り組んでいたのですね。
      まあ、僕は自分用のコーヒーで軽く楽しんでいただけなので、そこまで追及していないのが申し訳ないです。

      ただ、やはり豆そのもののコンディションや適性はあるのかなとも思います。
      この淹れ方で全てのコーヒーが狙い通りになる訳ではないですし、こちらでやっていても2ハゼすぐくらいの焙煎度合の豆でやっても、ほとんどトロっと感は出ません。
      1ヵ月以上経った豆も正直なところ試したことがないのでどうなるかも分からなないですし。

      もし良かったらお時間ある時にお店にいらしてください。
      ここで活字でやりとりしてもあまり効率的ではないと思いますので、情報交換しながら検討できたらと思います。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

【店主の頭ん中・その7】遂に生豆輸入しちゃいました。

みなさん、こんにちは。 今日も営業時間残り20分になったところからババーッと書きなぐろうという魂胆の店主です。 今日、ようやく待ちに待ったものが届きま …

9月の新豆は中米出張の買い付け豆!

今年のシルバーウィークはあまり連休感がないですが、9月も後半に入って3連休。 昨日は台風が来て大変でしたが、最終日は暑い日となっています。 こんなタイ …

【カッピングレポート2018】エルサルバドルCOE

みなさん、こんにちは。カフェカホン店主の平村です。 先日のコーヒーサークルの興奮冷めやらぬというところですが、スペシャルティコーヒー業界はカッピングシ …

第1回カフェカホン・コーヒーサークル、盛り上がりました!

こんにちは。カフェカホン店主の平村です。 今日の午前10時から、颯爽と始まった「カフェカホン・コーヒーサークル」の第1回を開催しました。 サークルその …

ネットショップで、コーヒー豆の購入量が選べます。

みなさん、こんにちは。カフェカホン 店主の平村です。 今回は、ネットショップで少し変更を加えましたので、お知らせします。 これまでは200gのみでの販 …